学習不足Underfitting

練習問題すらきちんと解けない状態

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  • 図 3点

ポイント

  • 学習不足は、モデルが練習に使ったデータさえきちんと当てられない状態です。モデルが単純すぎるときにいちばんよく起きます。
  • 見分けるのは簡単です。訓練の点数と検証の点数がそろって低ければ学習不足です。片方だけ低い過学習とはここで分かれます。
  • 原因は大きく四つあります。モデルが表せる形が足りないか、十分長く学習していないか、与えた材料が乏しいか、ぶれを防ぐ装置を強くかけすぎたかです。
  • 対処法は逆をすればよいだけです。モデルを大きくし、もっと長く学習させ、使える項目を増やし、抑制装置を緩めることです。
  • 過学習と学習不足のあいだのどこかに、ちょうどよい地点があります。学習とは、その地点を探す作業です。

たとえで理解する

ろくろの前に見本の器をいくつも並べて、同じように作ってほしいと頼みます。ご飯茶碗、皿、首の長い瓶まで、形はそれぞれ違います。ところが粘土の塊に手のひらを一つ乗せただけでろくろを回すと、どの見本を指しても結果は一つです。のっぺりした円柱。皿を指しても円柱、瓶を指しても円柱になります。手のひらで押す力だけでは、高台と首と口を別々に作り分けられないからです。見本をいくら見つめても無駄です。手が作り出せる形の幅そのものが狭すぎるからです。学習不足は、こうして作れる形が足りず、練習した見本にすら追いつけない状態です。

くわしく

練習した物からして当てられません

学習不足の特徴は、練習に使ったデータでさえ成績が悪いことです。見本を目の前に置いて見ながら作っているのに、似ないという状況です。

これが重要な理由は、原因を絞ってくれるからです。練習データですでに当てられないなら、同じ種類のデータをもっと集めても意味がありません。モデルの幅、学習時間、与えた項目のほうを先に見る必要があります。

反対側にある過学習は、練習データではほぼ全部当てるのに、初めて見るデータの前でだけ崩れます。二つの状態は見た目の症状がまったく違うので、どちらかさえ分かれば手を入れる場所も決まります。

なぜ起きるのか

一つ目は、作り出せる形の幅が狭いときです。手のひら一つで作るのと、指を分けて使うのとの違いです。層が浅かったり内側の場所が少なすぎたりすると、データに含まれる凹凸を受け止める方法がありません。

二つ目は、十分長く回していないときです。ろくろを何回か回しただけでやめたのと同じです。この場合は時間が解決してくれるので、原因の中ではいちばん対処しやすいです。

三つ目は、与えた材料が乏しいときです。器の直径と高さは教えたのに高台の有無は教えなかったら、どれだけ精巧な手を持っていても、高台のある器とない器を分けて作ることはできません。判断に必要な項目がそもそも抜けていると、モデルを大きくしても良くなりません。

もう一つ、ぶれを防ごうと締めた装置を強くかけすぎても学習不足になります。手が震えないようにと腕をきつく縛ったようなもので、必要な動きまで止めてしまいます。

手を増やすと変わります

指を分けて使い始めると、結果が急に変わります。片方の指で内側の壁を押し、もう片方で外側を支えると高台ができ、上のほうを狭めると首ができます。見本ごとに違う器が出てくるようになります。

モデルも同じです。層を足し、内側の場所を増やすと、受け止められる凹凸が増えます。訓練誤差が下がり始めるのがその合図です。

ただし、ここで止まらずに押し続けると反対側へ越えやすくなります。見本の表面についた指紋や土のかけらまでそのまま写し取る状態が過学習です。ちょうどよい地点は、二つの極端のあいだのどこかにあります。

どう見分けるか

学習が進むあいだ、訓練誤差と検証誤差を並べて描いてみるとすぐ分かります。二本の線がそろって高い位置に止まり、それ以上下がらなければ学習不足です。訓練の線だけ下がり続け、検証の線が向きを変えて上がれば過学習です。

始める段階では、あえて学習不足から出発するのがこつです。小さなモデルでまず動かし、訓練誤差がどこまで下がるか確かめたあと、少しずつ大きくしながら検証誤差が分かれ始める地点を探します。最初から大きなモデルで始めると、何が原因でうまくいかないのか見極めにくくなります。

もう少し正確に

学習不足は、モデルの表現力がデータの持つ構造に届かず、訓練誤差と検証誤差がどちらも高い状態を指します。バイアスと分散という二つの軸で分けるなら、バイアスが大きいほうです。過学習は逆に、分散が大きいほうです。

たとえがずれる点もあります。ろくろでは手を増やせばすぐ形が変わりますが、モデルは大きくしたからといって必ずよくなるわけではありません。大きくした分だけデータと学習時間が追いつく必要があり、そうでなければ訓練誤差は下がっても実際の性能はそのままのことがあります。また、問題によってはデータ自体に答えを決める根拠がなく、いくら手を増やしても初めて見るデータでの誤差がある水準より下には行かないことがあります。訓練誤差をその下まで押し下げたなら、ノイズまで丸暗記した過学習です。初めて見るデータでこの線を越えられないことを学習不足とは呼びません。残ったぶれがデータにもとから含まれる分だからです。どこまでがその分か前もっては分からないので、小さなモデルから大きくしながら誤差がさらに下がるか確かめる手順が必要になります。

やってみる

よくある誤解

  • 学習不足はデータが足りなくて起きると思われがちですが、実際はデータの件数をいくら増やしてもなかなか解決しません。モデルの幅が狭い、学習が足りない、必要な項目が抜けている、抑制装置が強すぎるといったことが原因です。

  • モデルを大きくすれば必ず解決すると見なされがちですが、実際は判断に必要な項目が抜けていたり抑制装置が強すぎたりすると、大きさに関係なくそのままです。

  • 点数が低ければすべて学習不足だと思われがちですが、実際は訓練の点数が高いのに検証の点数だけ低ければ、逆の過学習であり手を入れる場所も逆になります。

ひとこと要約

つまり

学習不足は練習したデータにすら追いつけない状態で、モデルを大きくするか、長く学習させるか、材料を増やすか、抑制装置を緩めて解決します。

誤りや、もっと良いたとえがありますか? 修正を提案する · 最終更新 2026-10-17