生成AI 応用

ガイダンススケールGuidance Scale

指示にどれだけ忠実に従うかを決めるつまみ

ポイント
  • ガイダンススケールは、書いた指示にどれだけ忠実に従うかを決めるつまみです。
  • 値が低いと絵は自由になりますが**指示から離れます。**頼んだ題材がまるごと抜けることもあります。
  • 値が高いと指示に沿う代わりに**色が飽和し形が硬くなります。**何枚出しても互いに似てきます。
  • 道具ごとによく効く中くらいの帯があります。既定値から少しずつ上げ下げして探すのが早いです。
  • 除外欄に書いた言葉を押し出す力も同じつまみが決めます。値を上げると押し出す力も一緒に強くなります。
目次

1たとえで理解する

市場が立ってにぎやかな場所で、拡声器で注文を叫ぶとします。音量を下げすぎると声が雑音に埋もれて、聞くほうが適当に聞き取って見当違いのものを出してきます。音量をほどよく上げると注文がはっきり伝わります。

ところが音量を目一杯上げると、声が割れてかえって聞き取りにくくなります。声は大きくなったのに言葉はつぶれてしまうのです。ガイダンススケールはこの音量つまみです。

もう一つ。拡声器は声を大きくするだけで、注文の中身を直してはくれません。指示があいまいなら、どれだけ大きく叫んでもあいまいなまま伝わります。

2くわしく

音量を下げると注文が埋もれます

値が低いと、生成器は指示のほうへ少ししか引っ張られません。残りは学習で身につけたそれらしい絵の癖のままに流れていきます。そのため絵そのものは自然で、思いがけない構図が出ることもありますが、肝心の頼んだ題材が画面になかったり別のものに変わっていたりします。色や雰囲気を指定した言葉がまるごと無視されることもよくあります。

低い値が役に立つ場面もあります。指示をゆるく置いて何枚も出して方向を見渡すときです。気に入った方向を見つけたら値を上げて作り直す順で使うとよいです。

絵がぼんやりして力がないなら、値が低いせいかもしれません。値が低いと一歩ごとに押す力が弱く、形が最後まで熟さずぼやけたまま仕上がるからです。ステップ数を増やしても、このぼやけた感じはなかなか消えません。

音量を上げると指示に近づきます

値を上げるほど、一歩ごとに指示のほうへより強く引っ張られます。頼んだ題材が漏れなく入り、色や構図の指示もよく守られます。代わりに何枚出しても互いに似てきます。同じ指示を大きく叫んだようなもので、答えが一箇所に集まるからです。

似てくることは長所でもあり短所でもあります。何枚かを一組として使うなら統一感があって都合がよいですが、幅広く候補を見たいときは選ぶ楽しみがなくなります。今が何をしたい場面かによって、値を変えるとよいです。

声が割れる地点

値を上げ続けると、あるところから絵がおかしくなります。色が蛍光灯のように飛び、明るい部分が真っ白に飛び、輪郭が太く硬くなります。微妙な質感の部分から先に崩れます。一歩で無理に押しすぎたため、それらしい絵が集まっている場所から外れた結果です。

割れ始める地点は道具ごとに違います。シードと文章を固定したまま値だけを階段状に変えて五、六枚出して並べてみてください。どの値から色が飽和し始めるかが目に入ります。そのすぐ下が普段使うのにちょうどよい場所です。

拡声器は中身を直せません

値を上げると書いたとおりに忠実になるだけで、望みどおりになるわけではありません。指示があいまいなら、あいまいな指示に忠実に従うだけです。望むものが出ないときにまず値を上げるのはたいてい無駄で、文章を具体的に直すほうが先です。

除外欄の力も同じつまみが決めます。値を上げると押し出す力も一緒に強くなるので、除外欄に長く書いた状態で値を上げると、二つが重なって絵がより早く崩れます。

ステップ数とも絡んでいます。値が高いほど一歩で動く幅が大きくなるので、値を上げたならステップ数も少し増やすほうが荒れにくくなります。

3もう少し正確に

生成器は一歩ごとに予測を二つ作ります。指示を条件にした予測と、何の条件もなしに作った予測です。除外欄に言葉が書いてあると、後者の場所をその言葉が代わりに務めます。二つの予測の差が指示の引っ張る方向であり、ガイダンススケールはその差を何倍に膨らませるかを決める数字です。値が1だと膨らませないので指示はごくゆるくしか反映されず、値が大きくなるほどその方向へさらに遠く押します。あまり遠く押すと結果が実際の絵が集まっている範囲から外れるので、色が飽和し形が硬くなります。

たとえがずれる点もあります。拡声器は音量を上げても言葉の意味はそのまま残りますが、ガイダンスは値を上げると絵そのものが変形します。声が割れるのは聞くほうの問題である一方、値が高すぎて崩れた絵は生成器が実際にそう描いた結果です。また拡声器の音量は道具ごとに目盛りが似ていますが、ガイダンスの値は道具とサンプラーによってよく効く帯がかなり違います。

4やってみる

5よくある誤解

  • 値を上げると絵がうまく描かれると思われがちですが、実際には指示にどれだけ近づくかを決めるだけなので、上げすぎるとかえって崩れます。

  • 最大にすれば指示どおり全部出ると見なされがちですが、実際には色が飽和し形が硬くなり、頼んだ題材さえ見分けにくくなります。

  • 低い値は役に立たないと思われがちですが、実際には方向を広く見渡す段階で多様な候補を得るのに役立ちます。

7ひとこと要約

つまりガイダンススケールは指示をどれだけ強く押し進めるかを決める音量つまみであり、低すぎると指示が埋もれ、高すぎると絵が割れます。

誤りや、もっと良いたとえがありますか? 修正を提案する · 最終更新2026-09-02